映画『ヘイトフル・エイト』 (The Hateful Eight) レビュー
映画 「ヘイトフル・エイト」 THE HATEFUL EIGHT

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映画『ヘイトフル・エイト』

クエンティン・タランティーノ長編第8作!

 『イングロリアス・バスターズ』『ジャンゴ 繋がれざる者』などで映画愛に満ちたバイオレンス・アクションの世界を究め、アカデミー賞®、カンヌ国際映画祭パルム・ドールなど数々の栄冠を奪取してきたクエンティン・タランティーノ監督が、初の密室ミステリーを完成させた!

《ストーリー 》

舞台は山の上のロッジ、登場人物はワケありの7人の男と1人の女。人種も境遇もバラバラの8人、わかっているのは全員が嘘をついているということだけ。犯人は? 動機は? 8人の本当の関係とは? 実はオープニングから、すべての会話と視線、何気ない身振りに、巧妙かつ緻密な伏線が仕掛けられている。タランティーノ印のブラックな笑いと過剰なアクション満載の謎解きに挑め!

《みどころ》

タランティーノの長編8本目となる今作品。”The Hateful Eight”というタイトルは、言うまでもなく『荒野の七人』の原題「The Magnificent Seven」を意識したもの。雪山、悪党、密室ともう設定を聞いただけでこの後に待ち受ける展開が地獄しか思い浮かばない。ウルトラ・パナビジョン70での撮影。独特な色と温度そして緊張を保ちながら進む会劇、気持ちよく回収されていく伏線も良い。上映時間の長さを感じさせない。総じて言えばすっごくタランティーノ。架空のタバコ銘柄『レッド・アップル』など過去作のオマージュをふんだんに盛り込んだタランティーノ好きにはたまらない作品になっている。撮影中500万のアンティークギターを誤ってぶっこわすシーンがあるのだが女優のリアクションが秀逸だ。

[ライター: 一太郎]

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映画『ヘイトフル・エイト』 予告篇

 

映画作品情報

映画 「ヘイトフル・エイト」 THE HATEFUL EIGHT邦題: 「ヘイトフル・エイト」
原題: 「The Hateful Eight」
出演: サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンス、デミアン・ビチル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、ブルース・ダーン
監督・脚本: クエンティン・タランティーノ
配給: ギャガ株式会社
2015年 / アメリカ / 168分 / 映倫区分: R15+

第88回 アカデミー賞 作曲賞受賞 <エンニオ・モリコーネ>
第73回 ゴールデングローブ賞 最優秀作曲賞 <エンニオ・モリコーネ>

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2016年2月27日(土)より、
新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!

映画公式サイト

この記事の著者

一太郎映画監督、ライター

無類の映画好き。
普段は専ら自身の映画製作に没頭しているが、時折一映画ファンとして注目する映画作品のレビューなどを寄稿している。

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