映画「スターシップ 9」アテム・クライチェ監督インタビュー

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9) アテム・クライチェ監督

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

アテム・クライチェ監督インタビュー

監督が訪日した時に感じた衝撃と映画がリンクする

『ザ・マシーン』『インターステラー』『エクス・マキナ』『オディッセイ』といった本格SF映画の系譜を継ぐ興奮の近未来アクションドラマ『スターシップ 9』(原題: ORBITA 9)が誕生した。

汚染により死にゆく地球の代わりを見つけるために、エレナは恒星間飛行の旅に出る。故障したスターシップを訪れたアレックス。彼こそが、エレナが初めて接触する運命の人だった。人類を救うために、二人は選ばれた。愛、献身、勇気、希望、決断、それが我々の未来を創る―。

監督は、映画専門誌VARIETYにて『注目すべきスペインの若手映画製作者の一人』に選ばれた俊英で、『ヒドゥン・フェイス』(2011年)、『ゾンビ・リミット』(2013年)の脚本家アテム・クライチェで、長編監督デビュー作となる。
出演は『ザ・エンド』(2012)のクララ・ラゴ、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011年)のアレックス・ゴンザレスといった若手実力派俳優二人を主人公に配し、ベレン・ルエダ(『ロスト・アイズ』(2010年)、アンドレス・パラ(『コレラの時代の愛』(2007年)ら名優が脇を固める。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

公開に先駆け来日した、スペイン映画界の次世代の鬼才とも評されるアテム・クライチェ監督に映画『スターシップ 9』の観どころを伺い、その内容を紐解いていきます。

―― 映画の展開について、監督はどのようなことを意図しましたか?

最初は、ジャンルを使って展開していくが途中からそのジャンルと関係ないところで話を展開していくことを好むスタイルで、もう少しわかりやすく言うと映画の構成でいう入り口でジャンルを使い、そこから展開を変え物語の本筋に入っていくスタイルをとります。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― この映画の構成ポイントは何ですか?

脚本を書いている時に、観客の心を楽しく裏切ることができるか?そのようなことを考えながら観る人の視点で脚本を書いていきます。
大きな展開の時は、それに必ず理由をつけていくこともします。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― この物語を作る時に影響を受けたものはありますか?

脚本を書くときは、頭の中で意識的に何かの影響があるものをできるだけ排除して書いていきますが、しかし無意識的に何か影響が出ているかもしれません。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― この映画のコンセプトは、どのような考えで作ったのですか?

この映画のコンセプトは、閉鎖されている場所から初めて表へ出ていくのが最初のイメーシで、そこから、そのイメージを元に起こるストーリーの中で「人間としての葛藤」をコンセプトにしようと考えました。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― この映画での食事の設定についてお聞かせください。

アートディレクターと話していく中で、レタスを栽培していたり、冷蔵庫開けると液体みたいなものがあり、ゼリー状のものもあり、宇宙船生活をイメージしながら設定していきました。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― 『スターシップ 9』(原題:ORBITA 9)の「9」の意味というか、なぜ“9”にしたのか、お聞かせください。

映画の中でスターシップが全部で10あって、ある研究の最終段階という設定だったので、脚本を書いている時に、ストーリーとの整合性を図りたくて、私のこだわりでタイトルに“9”を使いました。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

―― 日本の映画やアニメで監督が知っている作品はありますか?

アニメはあまり観たことはありませんが、北野武監督や黒澤明監督の映画は知っています。しかし、スペインでは、日本の映画が大きな映画館で上映されることがなく、新しい日本映画はあまり知らないですね。

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9) メイキング

―― 最後に来日は今回初めてとお伺いしましたが、日本の印象はいかがでしたか?

本当に楽しかったです!ヨーロッパとは全然違う世界に入ってきたという印象です。日本に来て初めてトイレに入った時には、最初の10分間どのようにすればいいのか全くわからなかったし、食事もどのようなものがあるかわからなかった。今回は妻と来日していますが、どこに行っても親切な対応で私も妻もとても日本の虜になりました。

 

インタビューを終えて

この映画は、最後に監督が日本に来た時の感想をそのまま映画にしたのではないかと、思わせるような内容で、展開の切り返しのアイデアに面白さを感じました。

[撮影/インタビュー: 坂本 貴光]

 

読者の皆さんへ監督より動画メッセージ

 

監督プロフィール

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9) アテム・クライチェ監督

アテム・クライチェ (Hatem Khraiche)

レバノン系のサモラ出身の監督・脚本家。ヴァラエティ誌で2012年に「注目すべき若手スペイン映画製作者」の一人に選ばれている。アテムはサラマンカのUPSAでジャーナリズムを学び、その後キューバのEICTVで監督と脚本コースを学んだ。本作を監督する前に、『ヒドゥン・フェイス』(2011年)、『ゾンビ・リミット』(2013年)の脚本を手がける。彼は6本の短編映画を監督/脚本し、多くの国際映画祭から注目を集めた。そのうち最も有名なものは2009年のゴヤ賞にノミネートされた‘Machu Picchu’と2010年マラガ国際映画祭特別審査員賞受賞したGenio y Figura’である。

映画作品情報

映画『スターシップ9』(原題: ORBITA9)

《ストーリー》

汚染により死にゆく地球の代わりを見つけるために、エレナは恒星間飛行の旅に出る。故障したスターシップを訪れたアレックス。彼こそが、エレナが初めて接触する運命の人だった。人類を救うために、二人は選ばれた。愛、献身、勇気、希望、決断、それが我々の未来を創る―。

原題: ORBITA 9
監督/脚本: アテム・クライチェ
プロデューサー: クリスチャン・クンティ、ミゲル・メネンデス・デ・スビリャガ 
撮影: パウ・エステヴェ
編集: アントニオ・フルトス
美術: イニーゴ・ナヴァロ 
音楽: フェデリコ・フシド  
出演: クララ・ラゴ、アレックス・ゴンザレス、ベレン・エルダ、アンドレス・パラ
2016年 / スペイン・コロンビア / スペイン語 / 95分 / カラー / シネスコ / 5.1ch / DCP
配給: 熱帯美術館  
© 2016 Mono Films, S.L./ Cactus Flower, S.L. / Movistar +/ Órbita 9 Films, A.I.E.
 
2017年8月5日(土)、
ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー!
 

映画公式サイト
公式Twitter: @nettaimuseum 

 

この記事の著者

Cinema Art Online

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