映画『風の色』主演・古川雄輝インタビュー

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝インタビュー

映画『風の色』主演・古川雄輝インタビュー

マジシャンに見えるようアドリブの動きも入れました。

「私たちはまた遭える」
流氷の北海道・知床と桜舞い散る東京を舞台に、『猟奇的な彼女』(2001年)『ラブストーリー』(2003年)のクァク・ジョエン監督の下、日韓スタッフが総力を結集。時空を超えた2組の男女が繰り広げる、幻想的かつミステリアスで壮大な映画『風の色』が2018年1月26日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋他全国公開されている。

主演は、中国版ツイッター「Weibo」において158万人を超えるフォロワー数を誇り、ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(2013年)「べっぴんさん」(2017年)への出演、映画『曇天に笑う』(2018年)の公開が控える古川雄輝と、公募オーディションで約1万人の中から選ばれた藤井武美。
そして、2組の男女の恋を見守る、竹中直人、小市慢太郎、中田喜子といった実力派・ベテラン俳優が脇を固める。

今回、主演の古川雄輝さんに映画『風の色』の現場の雰囲気や役作りに対する思いを伺った。

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝

―― 映画『風の色』では、主人公の涼と隆が2人とも大事な人を失い、また奪い合うという役所でしたが、一人二役を演じる際の気持ちの切り替えはどのようにされていましたか?

一人二役というと、かけ離れた性格や役柄が多いですが、今回、涼と隆はドッペルゲンガーという設定で、比較的近い人物だったので、さほど差は出さなくていいとクァク・ジョエン監督からお話がありました。

なので、そこまで切り替えの大変さはありませんでしたね。涼は全体的に優しい雰囲気、隆はプロのマジシャンらしくスマートでクールな雰囲気、この2つの雰囲気を意識して演じていたら後はすんなり2人の人物に溶け込めました。

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝

―― 恋人のゆりと亜矢を失うシーンは、涼と隆の悲しみはそれぞれ違うように感じました。

ストーリーも複雑なので、死によって失った時の悲しみ、生きているけれど自分のものではなくなってしまった時の悲しみ、全てにおいて表現が異なりました。そこはもうやり切るしかないので、難しいということはありませんでしたが、どれもが違う感情で涙を流す、泣くシーンの演技は、とても難しかったです。

―― 隆はプロのマジシャン、涼もマジシャンに魅了されていく役所で、何種類もの手品が登場しました。古川さんご自身でやりたいと思われた手品はありましたか?それとも監督の指示ですか?

今回の監修はMr.マリックさんにしていただいて、メインの流氷脱出マジックは既に決まっていました。それ以外の細かいマジックについては、当日監督が現場に来て「これとこれとこれをやりたい!」と指示された中から決定していきました。

―― 練習する時間はありましたか?

コインロールという、人差し指から小指の背中へコインを転がしていくマジックがあります。これは2週間くらい練習する期間がありましたが、それ以外のマジックはほとんど練習する時間がなく、撮影の合間の短い時間で練習していました。大体本番20分前に練習して披露しましたね。

―― 短い練習時間とは思えない、とても鮮やかな手さばきでした。

マジシャン役を演じるにあたって、自信を持って演じることが大事だとアドバイスいただいたので、やり方だけ覚えて、あとは自信を持って披露しました。

手の動きは自分なりにこうすれば、マジシャンのように見えるかなと思ったことをアドリブで加えていきました。

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝

―― アドリブとは具体的にどのようなものですか?

例えば、手の中に物を隠していたとしたら、ゆっくり1本ずつ指を開いて見せました。いきなりぱっと開いて見せてしまうとマジシャンに見えないと思ったからです。

1個1個の動作に手の動きを入れるだけで、プロのマジシャンに近づけると思ったので取り入れました。

―― 大掛かりな流氷脱出のマジックは、実際に古川さんご自身で演じられたと伺いました。何回も練習されたのでしょうか?

練習はなかったです。チェーンの解き方は教わりましたが、一発本番でした。チェーンを巻かれて、水の中にドボーンと入れられて、息が続く限界まで水に潜って、浮上して、潜って、浮上して繰り返しながら撮影しました。

流氷脱出のシーンは、水深約5mの場所まで潜って息が続く間撮影し、また空気を吸いに浮上してまた潜るという作業を1日中、2日間繰り返しました。身体に水圧がかかったり抜けたりを繰り返したので、実際に体調も崩してしまうほどとても大変なシーンでした。

―― 今回の作品は、日韓合作ですが、日本のみの現場とどのような違いがありましたか?

日本人と韓国人のスタッフの方が一緒にお仕事をしているので、日本の文化と韓国の文化の差は少し感じましたね。

韓国チームの方が、上下関係がしっかりしている印象を受けました。韓国のカメラマンのアシスタントの方に話しかけた時に、「主演の方が僕に話しかけてくれるなんて」と驚いていました。日本ではスタッフの方とも親しく話しますが、韓国ではあまりないそうです。

チームの何人かと飲んでいた時も、たまたますれ違ったチーフクラスの照明の方が全員分の飲み代をその場で払ってくれたこともあって、上下の関係性が徹底している印象がありましたね。

―― クァク・ジョエン監督はいかがでしたか?

お芝居のことについてはこちらも意見があるので、相談し合いますが、元々韓国映画界でも巨匠と呼ばれる立場にいる方なので、絶対的な存在感でした。

―― 古川さんご自身は、ドッペルゲンガーを信じますか?もし、自分と同じ顔の人物がいたら会ってみたいですか?

ドッペルゲンガーは信じないです。信じないですが、僕の顔は似ている人が多くて、よくいろいろな人と間違えられます。

世界中に3人は自分と似ている人がいるっていいますが、僕に間違えられる目撃情報がすごくたくさんあるので、比較的多い顔だなとは思っていますね。

―― もしも古川さんのドッペルゲンガーが存在するとして、出会ってしまったら入れ替わってみたいと思いますか?

本当にそっくりな顔の場合ですか?入れ替わりたくはないですね。その人がどういう人生を歩んでいるかによりますけど、僕よりも良い生活をしていたら入れ替わりたいです(笑)。

インタビューを終えて

過酷な流氷脱出マジックや、複雑な感情を表現するお芝居を見事に演じられたエピソードを、スラスラと端的に伝えて下さった古川雄輝さん。

古川さんの鮮やかなマジックパフォーマンスや、恋人を想う切ない表情が幻想的な映画の世界観をより惹き立たせているのだと感じました。

クァク・ジョエン監督ご本人も「自分史上、最高のラブストーリー」とおっしゃっていた美しく哀しいラブストーリーを1人でも多くの方に観ていただくお手伝いが出来れば、嬉しいです。

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / インタビュー: 大石 百合奈]
[ヘアメイク: Dayt./悠馬、スタイリスト: 五十嵐 堂寿]
 
 

プロフィール

古川 雄輝 (Yuki Furukawa)
1987年12月18日生まれ、東京都出身。7歳でカナダへ。
以後11年間海外で過ごす。帰国後、慶応義塾大学へ進学し、2009年にミスター慶應コンテストでグランプリに輝く。

2010年、「キャンパスターH★50with メンズノンノ」にて演技力を高く評価され、審査委員特別賞を受賞しデビュー。

2013年に主演を務めたドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(CS・BSフジ)は中国で大ヒットを記録し、同国をはじめとしたアジア圏でも広く指示を集めている。

主な出演作品に、ドラマ「5→9~私に恋したお坊さん~」(2015年/CX)、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」(2016年)、映画では『脳内ポイズンベリー』(2015年)、『ライチ☆光クラブ』『太陽』(2016年)などがある。

世界190カ国で配信されるNetflixドラマ「僕だけがいない街」に主演、そして映画『雲天に笑う』(3月21日公開)、『となりの怪物くん』(4月27日公開)が控えている。

【写真】映画『風の色』主演・古川雄輝

映画作品情報

《ストーリー》

突然目の前から消えた恋人・ゆり(藤井武美)の死から 100日、彼女との想い出の品々を胸に、失意のどん底からマジシャンになることを決意した青年・涼(古川雄輝)。その後、“自分と生き写しの人間”の存在に気付き始めた彼は、生前「私たちはまた会える」、「流氷が見たい」と言っていた彼女の言葉に導かれるように、北海道へと向かう。そして、旅の途中で偶然出会った、亜矢と名乗る、ゆりと瓜二つの女性(藤井/二役)。彼女もまた、2年前の事故により行方不明になっていた、涼と瓜二つの天才マジシャン・隆(古川/二役)との再会を待ち望んでいた――。

 
出演: 古川雄輝、藤井武美、石井智也、袴田吉彦、小市慢太郎、中田喜子、竹中直人
 
監督・脚本: クァク・ジェヨン
 
英題: Colors of Wind
主題歌: 華原朋美「風の色」(UNIVERSAL J)
挿入歌: Professor Green /Read All About It (Feat Emeli Sande) (USM JAPAN)
原作小説: 「風の色」著:鬼塚忠、原案:クァク・ジェヨン(講談社文庫刊)
マジック監修: Mr.マリック
2017年 / 日韓合作 / 日本語 / カラー / 5.1ch / シネスコ / 119分
配給: エレファントハウス / アジアピクチャーズエンタテインメント / カルチャヴィル
©「風の色」製作委員会
 
TOHOシネマズ 日本橋ほか、全国上映中!
 
映画公式サイト
 
 

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Cinema Art Online

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