【舞台挨拶】 映画「神様の思し召し」 – 第28回東京国際映画祭

God_Willing

映画「神様の思し召し」(原題: Se Dio Vuole)

第28回 東京国際映画祭 コンペティション部門 舞台挨拶!

「イタリアによくあるハッピーエンドのコメディにはしたくなかった。」

イタリア映画のアカデミー賞にあたるダヴィット・ディ・ドナテッロ賞など数々の映画賞を受賞したエドアルド・ファルコーネ監督が作品テーマについて考えを語る!

第28回東京国際映画祭のコンペティション部門で上映された『神様の思し召し(原題:Se Dio Vuole、英題:God Willing)』のエドアルド・ファルコーネ監督が上映後に登壇し、舞台挨拶とQ&Aが行われました。

≪舞台挨拶・Q&Aレポート≫

主人公トンマーゾは、名医として名高い心臓外科医でしたが、自ら「神に感謝などせず自分(私)に感謝せよ。」と言い放つような傲慢な性格でした。家族との関係は一見うまくいっていましたが、妻や娘夫婦との間にはすきま風が吹いていました。ある日、唯一期待をかけていた医大生の息子アンドレアから、信仰に目覚めたため進路を変更したいと告白され、なんとかそれを思いとどまらせようと画策します。本作は、秀逸な脚本が核となって展開される精神性をテーマにしたイタリアの痛快コメディです。

エドアルド・ファルコーネ監督は、冒頭の挨拶で「このまぶしさは神様のせいか?」(照明がまぶしかった)と発言し会場を笑わせ、その後のインタビューでも随所に笑いを誘うようなサービス精神を自然体で発揮していました。上映後の手応えについて、日本の観客はみなけっこう静かに観ていて、もしかして面白くなかったのかと心配しましたが、よかったという感想を聞いてほっとした、と語りました。ラストシーンで、はっきりとした結論を提示しなかったことについては、イタリアではハッピーエンドのコメディが主流なので独自性をだしたかったことと何よりトンマーゾが変わっていくことが大事だった、と答えました。

精神性をテーマにしたことについては、映画ではあまり扱われていないがとても重要だと思っていること、特にインテリ層は科学を尊重し精神性を否定的にとらえる傾向があるのを危惧していること、また、民主的にみせながら実際にはそうでなく差別的意識をもっているという人物を揶揄するようなことも盛り込みたいと思っていたことなどを話しました。そして、カトリック擁護や反カトリックを描いたのではなく、人は心を開いて他者とかかわることで、自分と異なる考え方をする相手でも理解し受け容れて信頼関係を築くことができるという、生きていくうえでとても大切なことを伝えたかったと話しました。最後に、新作の脚本を書いていることを明かし、その作品がうまくいかなければバカンスへ行きます、と言い残して客席を盛り上げて会場を去って行きました。

[記者/スチール撮影: Takako Kambara]

舞台挨拶イベント情報

第28回 東京国際映画祭 コンペティション部門「神様の思し召し」舞台挨拶 Q&A
日  時:  2015年10月28日 (水) 
場  所:  TOHOシネマズ 六本木 スクリーン1
登壇者: エドアルド・ファルコーネ(監督)


映画作品情報

映画 神様の思し召し
©2015 WILDSIDE

作品詳細はこちら ⇒  映画 「神様の思し召し」 作品紹介
 

この記事の著者

Takako Kambara

Takako KambaraCinema Art Online 専属ライター

★好きな映画
『素晴らしき哉、人生!』 (It's a Wonderful Life) [監督: Frank Russell Capra 製作: 1946年/米]
『太陽と月に背いて』 (Total Eclipse) [監督: Agnieszka Holland 製作: 1995年/英]
『きみに読む物語』 (The Notebook) [監督: Nick Cassavetes 製作: 2004年/米]

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