映画 「セトウツミ」 座談会・トークイベント

30代&40代男子が語らうセトウツミ座談会

映画「セトウツミ」大ヒット記念!
大森立嗣監督×続木順平(クイック・ジャパン編集長)×森直人(映画ライター)
30代&40代男子が語らうセトウツミ座談会

ケンカもない。部活もしない。壁ドンもない。「喋る」だけの青春。
ボーッと見てたら9割見逃す。小ネタ満載映画です!!

7月21日(木)新宿ピカデリーにて映画『セトウツミ』の大ヒット記念座談会が開催されました。上映後の興奮冷めやらない会場に、大森立嗣監督、クイック・ジャパン編集長の続木順平さん、映画ライターの森直人さんが登場。ほぼ全編喋るだけの関西男子高校生の映画を、30代&40代男子がゆる~く熱く語るイベントとなりました。

≪トークイベントレポート≫

森(映画ライター): 最初、喋るだけという(映画『セトウツミ』の)コンセプトを聞いて非常に警戒したんですよ。入り口でちょこちょこっと作っていたら嫌だなと。まぁ実に、カチッと作られていた。ノリは緩いけど作りは全く緩くない映画で、高品質だと思ったんですよね。『セトウツミ』は菅田さんの演技論の実践編みたいに見えました。

大森(「セトウツミ」監督): (菅田さんの演技論に触れる機会があったという森さんに)菅田くんの演技論みたいなの、触りだけ簡単に(教えて)。どういうことだったんですかね。

森: 自然に話すやり方というか。演技とかアドリブとか見てる側にはわからないけれど、自然に話し込んでいることがすごくリアル、かつ同時に何かしら色気のあるものにするにはどうしたらいいのか(というもの)。菅田さんは(お笑いコンビの)ダウンタウンをロールモデルにしながら、(それを)自分の肉体と思考に落とし込んでいることに感動しました。『セトウツミ』を観て、ああなるほどと思ったんです。

菅田さんは喋ると論理的に考えていて、めちゃくちゃ頭がいい。
加えてそうは見えないところがいい(笑)

大森: 現場で見てる感じだと、池松くんの方が演技は上手い。菅田くんは「ごめん、角度変えてもう一回撮らしてくれる」という時、同じことはできないんですね。俺はそういうできない俳優も結構好きなんです。あの歳では珍しく、自分のかっこ悪いこと・みっともないことも平気で自分の肉体も動かしてやってしまう。顔から身体から、普通若い人なら照れを残すようなことをやりきっちゃうんですよ。菅田くんの生っぽさ、そういう面白さは現場ですごく思いましたね。現場で撮影している中でも瞬発力とか感受性がすごいです。

森: 池松さんの方はぶれないですよね、一本(筋)があって。あれがあるおかげでという感じもします。(映画『セトウツミ』が)成り立つのは。

大森: そうなんですよね。ただ作っていて、池松くん演じる内海は笑顔が少ないんですよ。特に1,2,3話くらいまで。俺としては池松の笑顔が見たいなぁという感じがすごく出てきて、(劇中の)花火のシーンではちょっと(役柄を)壊しました。内海の表情は花火の夜のシーンで柔らかくなりましたね。

森: 『セトウツミ』を見てよかったことは、これはどうしようもなく映画だなと思ったことです。コントか映画かという話があると思うんですけど、舞台設定もないし持ち時間もないし、生活環境の一部として切り取っている。もともと漫画の原作もあるし、いわゆるコント・笑かしではまたないというところですよね。なので僕は本当、映画であり俳優の作品だなっていう感じがしたんですよ。

続木(「クイックジャパン」編集長): 僕は逆に、コントっぽい色が強く見えました。(『セトウツミ』は)映画としての形にコントを落とし込んだ、1,2,3とずっと観たいなと思えるような新しい形態の映画が出てきたなというイメージを受けました。

大森監督: (「映画館でこんなに笑った、皆で笑えたという経験はなかなかありません」というTwitterでの反応を受けて)同時にテレビの深夜枠でもいい、っていう(意見も)結構多いですよね。でもこれテレビでやったら逆に盛り上がらないですよ。

続木: 結構長いことやらないと浸透しないタイプですしね。

森: まさに! 視聴率すごく悪い。

大森: そしてコアなファンだけすごい好きだっていう、そんな感じがする。

森: だって観たらわかるけど、(映画の)作り細かいですよね。ボーッと見ていたら9割見逃すっていう感じだと思う。

続木: (印象に残っているシーンや小ネタとして)最初の第一話の時にお父さんが(瀬戸と内海の天敵である強面の)番長に「はい」ってお金を渡す時に、白くまの封筒だったのがああ、ここいいなっていうのは、すごく残ってます。

大森: 封筒は演出部が近所にある銀行や信用金庫から3つか4つ集めてきて、(そのうち)どれがいいですか? って聞かれて。もちろんこれでしょって言って選んだやつです。

続木: すごく悲しい話なんだけど、ああいうところでくすっと笑えます。

池松さんのアドリブに「腐女子が萌える」
ラストシーンは“間”で笑わせる、究極の笑いが垣間見れた。

森: 社会からはじき出されたと言っても帰宅部ですからね。結構小さいはじき出され方がいいんじゃないですか。

森: (帰宅部イズム。『セトウツミ』が時代を反映させている映画と言える、という話を受けて)BLのようにも見えます。

続木: 男子二人がじゃれてる姿に(中条あゆみさん演じるヒロイン樫村さんが嫉妬している)ある種の三角関係のような。

大森監督: (ラストの池松さんのアドリブシーンがBLっぽいシーンでもあるという話を受けて)腐女子が萌えるね。あれは池松くんが自分で考えたんですよ。台本では「ミルクティーを渡す」としか書いてないんですけど、彼がなぜか二つ用意していて、菅田くんもびっくり。俺もびっくり。

続木: 究極の笑いの形というか無言で、間でもって笑わせるっていう。あれはすごいですよね。

かわいいからこそ選んだ!大物感がある人です、中条さんは。

続木: 樫村さん役の中条(中条あやみ)さん、かわいいですよね。

大森監督: ほんと「かーわーいーいー!」って感じです、彼女は。演技の経験はあまりなかったようですが、(中条さんが池松さんを)ひっぱたくシーンでは男性スタッフ、それこそみんな「俺も」って(言うくらい)。彼女はほんと、大物感がある気がします。あんなにきれいな顔をしているのに、ものすごくフランクです。

最後に監督から

大森: (ヒットを受けて)これ以上見てくださいというのもおこがましいですが。(これから上映も続くので)近所の人にでもちょっと、面白かったよとでも言ってくれたら嬉しいです。

[記者:宮﨑 千尋 / 撮影: Sayaka Hori]

イベント情報

<映画『セトウツミ』座談会トークショー> 

日 程: 2016年7月21日(木)
場 所: 新宿ピカデリー スクリーン5
登壇者: 大森立嗣監督(40代)、続木順平 [クイック・ジャパン編集長](30代)、森直人 [映画ライター](40代)

 
映画作品情報

詳細はこちら ⇒  映画 「セトウツミ」 作品レビュー

映画 「セトウツミ」
© 此元和津也(別冊少年チャンピオン) 2013   © 2016映画 「セトウツミ」 製作委員
 

2016年7月2日(土) より、
新宿ピカデリーほか全国ロードショー!

映画公式サイト

この記事の著者

宮﨑 千尋

宮﨑 千尋ライター

一番古い映画に関する記憶は、姉と「天使にラブソングを...」ごっこをして遊んだこと。
10代後半でひとり暮らしを始めてから、ひとり映画にどっぷりはまっている。
映画館の独特な雰囲気を好み、休みの日にはミニシアターや小さなカフェで行われる自主上映にも足を運んでいる。

★好きな映画
『天使にラブソングを...』 (Sister Act) [監督: Emile Ardolino 製作:1992年/米]
『アバウトタイム~愛おしい時間について~』 (ABOUT TIME) [監督: Richard Curtis 製作: 2013年/英]
『シックスセンス』 (The Sixth Sense) [監督: M. Night Shyamalan 製作: 1999年/米]

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