映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶レポート
【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (塩田明彦監督、門脇麦、小松菜奈、成田凌、秦基博)

映画『さよならくちびる』完成披露試写会

小松奈菜×門脇麦によるデュオ “ハルレオ”
ギター初挑戦!
孤独な練習と音楽の楽しさを語る!!

小松菜奈演じるレオ、門脇麦演じるハルで構成する、人気ギター・デュオ“ハルレオ”。2人を支える付き人のシマに成田凌。劇中、2人が披露する主題歌のプロデュースを秦基博が、挿入歌の作詞・作曲をあいみょんが担当、映画と音楽の奇跡のタッグが実現。海外の映画祭でも高く評価される、『害虫』『どろろ』の塩田明彦が監督・脚本・原案を務め、 未来への希望を奏でる青春音楽映画『さよならくちびる』が5月31日(金)に全国公開される。

【画像】映画『さよならくちびる』メインカット (ハルレオ)

4月24日(水)、映画の完成を記念して、TOHOシネマズ 新宿で完成披露試写会が開催された。劇中で人気ギター・デュオの“ハルレオ”を演じたW主演の小松菜奈と門脇麦、付き人兼ローディのシマを演じた成田凌、そして、塩田明彦監督が上映前の舞台挨拶に登壇し、初お披露目する作品の魅力や見どころを語った。さらには主題歌を楽曲提供した秦基博もお祝いにかけつけ、サプライズ登場した。

小松&門脇、練習は2人でギターを背負い渋谷へ!?

“ハルレオ”のレオを演じた小松は歌とギターが初挑戦だったが、「3曲やると伝えられた時には、3曲できるのかなという不安や怖さありましたし、みんなの前で披露することや映画が公開することが怖いなと思っていました。孤独な時間や淡々と練習する日々もありましたが、麦ちゃんという信頼できる方がいたので、麦ちゃんと一緒にいる時間だとか、(成田も含め)3人で合わせる時間は凄く楽しかったです」と撮影中の大変さとともに楽しさを話した。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (小松菜奈)

ハルを演じた門脇も「大体1ヶ月半前からコードを覚え始めて、初めは孤独な戦いで、ゴールも見えないし、簡単には上達しないし、でも、(小松と)2人でプライベートで渋谷の街をギター担いでカラオケに行って練習した頃から、1人で黙々と練習している孤独感を菜奈ちゃんも戦っているんだと分かりました。それが良いターニングポイントになり、ハルレオの2人が楽しんで音楽を始めたことを忘れてたなと思い、そこから突破口が見えてきたと思います」とプライベートで共に支え合っていた“ハルレオ”の秘話を明かした。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (門脇麦)

付き人兼ローディのシマを演じた成田はギターについて尋ねられると、「主にタンバリンなんですけど…(笑)」と会場の笑いを誘いつつ「一応2曲ギターやったんですけど、僕はエレキギターの練習だったので家で練習しても音がならなくて、ただ単にストレスと戦ってましたね(笑)。しかも僕は凄くギターが上手いという役だったので、それはもう練習しきれない部分もあるので怖かったです。でも最終的には手元も僕ので撮ってくれ!とお願いしました」と役に向ける熱意を語った。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (成田凌)

初めての“ハルレオ”披露の日とは?塩田監督「ハルレオがいると思った」

撮影に入る3日ほど前には、小松・門脇が本番と同じ衣装を着てギターを持ち関係者の前で初めて歌うという儀式が行われたそう。その時の印象を監督は「感動的で、目の前にハルレオがいる!と思いました。スタッフの中には泣いてる人もいました。それまでの努力を知っているからぐっときました」と語った。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (塩田明彦監督、門脇麦、小松菜奈、成田凌)

実際に行ったハルレオツアー。ハルレオ、シマが見た景色とは?

撮影は昨年の6月末に川崎より始まり都内、足利、大阪、新潟、函館とハルレオで実際にライブツアーのようにまわって行われた。

小松は「各地方に行かせてもらって、お客さんの反応も違いますし、1ヶ月ちょっとでしたがアーティストの方になったような気分になりました。みんなが声をかけてくださったり一緒に歌ったりだとか、凄く感動的でこれは気持ちいいだろうなと感じました。いい経験をさせてもらいました」と当時を思い出す。続けて門脇は「ギターも歌も完全ではないから不安もありましたが、いざお客さんを目の前にすると、楽しんでいただきたい、少しでもいい時間だったなと思って帰ってもらいたいという気持ちが自然と湧いてきました。お客さんが私たちをミュージシャンにしてくれたということを感じました」と語る。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (門脇麦、小松菜奈)

実際にミュージシャンの役をして新たに発見したこと、役を通して変化したことを聞かれると、門脇は「私たちは書かれているセリフを言うということが仕事だけど、アーティストの方とか、自分の言葉で歌詞を綴って自分の音楽で勝負していて、敵わないなと常々思っています。今回はミュージシャンの役をするということで、リスペクトはさらに大きくなりました」

成田「ライブシーンは唯一後ろから見てる役でした。歌っている歌は同じでも、シーンごとに心境は違って全てが違う様に見えましたし各地方によって雰囲気が全然違ったりもするので、いい景色を見させてもらったなと思います」と語った。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (成田凌)

撮影中のハルレオとは…?
小松&門脇は、“えのき”&“しめじ”!?

この作品で初共演を果たした小松と門脇。共演の感想を聞かれると、小松は「麦ちゃんはとにかく落ち着いてて、でもふざけると一緒にふざけてくれる、意外な部分も見れました」と門脇の意外な一面を語る。門脇は「撮影中、髪型が2人ともマッシュだったんですけど、菜奈ちゃんが最初に私のことを“しめじ”と言ってきたんですよ。人のこと言えないから!って(笑)。それで私は“えのき”って言ってて、撮影していない時の会話は半分がキノコネタでした(笑)」と撮影中のハルレオの微笑ましいエピソードが語られると会場は暖かい笑いで包まれた。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (門脇麦、小松菜奈)

監督からみた3人の姿とは?

話が振られると、塩田監督は「小松さんは、インスピレーションの人で基本野放しにして面白い人です。動きのひとつひとつが映画的で格好良くて見惚れてしまう感じがありました。門脇さんは、物凄く周到に準備してくるんですよ。門脇さんが素晴らしいのは、現場に入ると現場の環境に即座にフィットするんです。どういうシチュエーションにおいてもジャストして、距離設定が上手いです。成田くんは、嘘っぽい本物なんですよ。俺は俳優だぜ、という雰囲気を全然出さない軽い感じだけどカメラの前に立つとこの人は本当に俳優なんだな、僕の考えるシマがここにいる、と感じました」と3人に向けた印象を一人ひとり丁寧に話した。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (塩田明彦監督)

主題歌「さよならくちびる」を提供した秦基博がサプライズ登場!

『さよならくちびる』主題歌の作詞・作曲・プロデュースを務めた秦基博が登場!曲に込めた思いを聞かれると「脚本を頂いたときさら『さよならくちびる』という言葉がすでにあって、大切な言葉なんだなと感じ、そのままタイトルで曲にできたらいいなと思いました」と語る。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (秦基博)

初めて曲を聴いた時の印象をキャストに尋ねられると、小松は「デモテープを聞いて完成していると思いました。台無しに出来ない、というプレッシャーもありましたが、私たちに作ってもらった曲なので一から色を作れるという楽しみもありました。男性が描く女性2人の心情の繊細な感じが感動的で大好きな曲のひとつにもなりましたし、嬉しかったです」と初めて曲を聴いた感動を話した。

続けて門脇は「映画の中では私が演じたハルという人物が作っているという設定だったので、なにか表現仕切れない部分があるのではないか、それをどう拾い上げて積み上げていこう、という不安な部分もありました。ですがこの歌を聴いた時に歌に全てが込められていたので、そういう事でいいんだな、という風に思いました。セリフで自分の心情を説明するキャラクターではないので、この歌を歌うことで何度助けられたか、何度支えられたか、強い思い入れがある楽曲です」と役柄と重ねて曲に向けた想いを語った。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (門脇麦)

秦が歌声を褒めるも…
小松菜奈「どうせ、お世辞だよ」

「レコーディングや歌入れの時のボーカルブースは緊張感があって孤独になり不安になることが自分の経験上あったので、なるべく楽しく、良いところを伝えてレコーディングしていました。小松さんの歌を褒めて褒めていい歌を撮れたと思っていましたが「どうせお世辞だよ」と言っていたのを後日聞きまして、僕が褒めたのを返して欲しいなと思いました(笑)」という秦のコメントに対して小松は「秦さんに指導をしてもらうということで凄く緊張しました。褒めてくださっても不安で不安で仕方がなくて、これでいいのかな?という思いでやっていました。実は、初め怖い人なのかな?と思って、ほんと下手くそだな、とか言われるのかなと思っていました(笑)」と初対面での本心を語ると、秦は「どんなイメージ持ってたんですか!」とツッコミをいれた。小松は「実際は優しいです」と話すと秦が「そこしっかりいってくださいね」と念を押し、会場は笑いで包まれた。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (塩田明彦監督、門脇麦、小松菜奈、成田凌、秦基博)

塩田が主題歌について秦に出した要望は「単なる和解の歌でなく未来への希望が見えてくるような歌」というものだった。これでこの映画の運命が決まるんだと思うと送られてきたデモの「さよならくちびる」はなかなか聴くことができなかったことを明かした。「この曲はシナリオでもあり、セリフ、演技でもあり、その上映画の全体のテーマを表すものであり一番大事な部分を人に預けている、という不安があったので聴いた時の感動は一入でした。1年経った今も聴き飽きないのは凄いと思います。1年以上毎日聴いてます。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (塩田明彦監督、門脇麦、小松菜奈、成田凌、秦基博)

トークが終わりフォトセッションの際、“ハルレオ”の2人の「さよならくちびる!」という声に続き、観客の「大ヒット!」という声で完成を祝福するムードの中、舞台挨拶は幕を閉じた。

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 山根 梢]

 

イベント情報

<映画『さよならくちびる』完成披露試写会>

■開催日: 2019年4月24日(水
■会場: TOHOシネマズ 新宿 シアター9
■登壇者: 小松菜奈、門脇麦、成田凌、塩田明彦監督、秦基博(サプライズゲスト)
■MC: 奥浜レイラ

【写真】映画『さよならくちびる』完成披露試写会舞台挨拶 (小松菜奈、門脇麦、成田凌、塩田明彦監督、秦基博)

映画『さよならくちびる』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『さよならくちびる』ティザービジュアル

《ストーリー》

ひとりぼっちだったふたりが出会い、路上から始めてライブハウスをうめるまでの人気を獲得した。その絆の強さは、ありふれた友情なんかじゃない。ところが、さあこれからという時にふたりが出した答えは—“解散”。

いったいふたりに何があったのか、シマとの関係は?

旅を重ねるうちに、歌詞にしか書けないシマの本音が露わになり、ツアーは思わぬ方向へと転がっていく――。

 
監督・脚本・原案: 塩田明彦
 
キャスト: 小松菜奈、門脇麦、成田凌、篠山輝信、松本まりか、新谷ゆづみ、日髙麻鈴、青柳尊哉、松浦祐也、篠原ゆき子、マキタスポーツ
 
主題歌「さよならくちびる」 Produced by 秦基博  うた by ハルレオ 
挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」 作詞・作曲: あいみょん  うた by ハルレオ
 
製作幹事・配給: ギャガ
制作プロダクション: マッチポイント
© 2019「さよならくちびる」製作委員会
 

2019年5月31日(金) 
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー!

映画公式サイト
 
公式Twitter: @kuchibirumovie
公式Instagram: @haruleo_official

この記事の著者

こずえライター

シネマティーンズオンライン所属の現役高校生。
新作映画から旧作映画まで、幅広く鑑賞することを日課としている。好きな映画ジャンルは、コメディ映画、ドラマ、ファミリー映画。大好きな映画を少しでも多くの方に発信したいと思い、この活動を始めた。

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

【バナー画像】日本アカデミー賞
ページ上部へ戻る