映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶レポート

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎、渡辺歩監督)

映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶

芦田愛菜と稲垣吾郎が8年ぶりに再会!
壮大なテーマとキャストの家族観にも注目!! 

アニメーション映画『海獣の子供』がついに公開。自然世界への畏敬を下地に、独特の線使いと描画表現で読者を魅了し続ける漫画家・五十嵐大介の初長編作品をSTUDIO4℃がアニメーション映画化。米津玄師が主題歌「海の幽霊」を手がけることでも大きな話題を集めている。

【画像】映画『海獣の子供』メインカット

全国公開を迎えた6月7日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで初日舞台挨拶が開催! 主人公・安海琉花の声優を務めた芦田愛菜をはじめ、主要キャストの声を担当した石橋陽彩(海役)、浦上晟周(空役)、稲垣吾郎(安海正明役)、渡辺歩監督が登壇した。登壇者らは、公開初日を迎えた感想や作品テーマの一つでもある“家族”への思いを率直な言葉で語り、渡辺監督からはキャスティングの意図などの裏話も飛び出した。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎、渡辺歩監督)

「感じるままに」14歳の芦田愛菜が向き合った”等身大”の主人公

満員の観客が詰め掛ける劇場内。登壇者の5人が登場すると、会場は温かく大きな拍手に包まれた。芦田はあいにくの雨天の中訪れた観客に感謝を述べてから、公開日を迎えた喜びをゆっくりと言葉にした。「等身大の14歳を感じるままに演じました。一つ一つのシーンごとに立ち止まって、キャラクターに向き合い、こだわってできたことをうれしく思っています」。石橋は緊張した面持ちで「僕もみなさんと同じ気持ちでここにきました。初日を迎えられて本当にうれしいです」と言葉に詰まりながら語り、浦上は「初めてアニメの声優を務めた作品なのですごくドキドキしています。楽しんでもらえたらうれしいです」と率直に伝えた。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜)

「芦田愛菜ちゃんのお父さんの稲垣吾郎です」。最初のひと言で会場の雰囲気をほぐした稲垣は、「とてもすてきな映画です。みなさんの心の真っ白なキャンバスに新たな色彩をほどこせる作品が完成しました。多くの人に観ていただきたいと思います。今日は本当におめでたい日です」と詩的な表現で作品の魅力をアピール。渡辺監督は、キャストそれぞれの挨拶を聞きほぼ言うことはないとしながらも、作品に携わったスタッフと会場に足を運んだ観客に深い感謝を述べた。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (稲垣吾郎)

キャストは役のイメージにこだわり決定
渡辺監督「稲垣さんはキャラクターの顔も少し寄せて描きました」

改めて公開初日への思いを聞かれた芦田は、「今日からたくさんの人に観てもらえるのがすごくうれしい」とコメント。好きなシーンに琉花と海の出会いのシーンを挙げ、「久石譲さんの音楽もあって、『何かが始まるかも』という期待感や高揚感がすごく表現されています。その雰囲気を楽しんでいただけたらと思います」と笑顔に。続いて浦上が完成作を観て自身も思わず圧倒されたことを告白。「音楽と後半の盛り上がりは本当にすごい。“ついに観ていただける日が来たか”という気持ちです」と等身大の言葉で語った。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (浦上晟周)

石橋は学校の友人達と劇場鑑賞に行く約束をしたといい「結構たくさんの友達と行くので何度も観ることになると思います。まだ映画館では観ていませんが臨場感も違うはず。早く観に行きたいです」と観客としても楽しみにしていると話した。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (石橋陽彩)

稲垣は「僕らはアフレコからの参加だが、監督やスタッフのみなさんは数年かけてこの映画を完成させている。本当におめでたい」と監督の思いを慮った後“何よりも(芦田、浦上、石橋の)3人に会えたことがうれしい”と告白。「映像を観て声だけを聞いていたから不思議な感じがします。僕ぐらい売れっ子だとアフレコも一人でするから(笑)」とユーモアを織り交ぜて会場の笑いを誘い、8年ぶりに会う芦田とジッと見詰め合うなど不思議な“親子関係”を見せつけた。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎)

渡辺監督は、そんな稲垣に対し「稲垣さんは役のイメージと重なる部分があって。実は今作では(キャラクターの顔を)稲垣さんに寄せて描くようにお願いしました。安海がひょうひょうとしているのも、イメージを寄せたから」と裏話を披露。「今回のキャストは年齢にこだわったわけではなく、役のイメージで選びました。主要キャストの3人もたまたま役と同じ年だった。アフレコの様子を同じブースで見ていて、『何てもろくて儚いものを持っているのだろう』と。少し強くふれるとみんな壊れてしまいそう。“明日の自分はもう(今の自分と)違うかも”という不安と期待が伝わってきました。その瞬間をひと言ひと言のせりふにこめて映画に記録していくしかないと思いました」とキャスティングについて言及した。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (渡辺歩監督)

テーマの一つは“家族”
稲垣からは「山ちゃんも観に来てほしい」のメッセージも

後半は作品テーマの一つでもある“家族”についての話題に。

芦田は、家族だからこその甘えが出てしまうこともあると話しながらも、「相手は1人1人違う人間と思って『ありがとう』『ごめんね』など、言わなくてはいけない言葉は伝えるようにしています」と大人びた考えを披露。稲垣は「家族に正解の形はない」と話し、それぞれの形をよその家と比べる必要はないときっぱり。作品の中で最初は別居をしている琉花と正明にも絆を感じる展開があることをほのめかし「“再生の姿”が映画の中におさまっています」と伝えた。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (稲垣吾郎)

また、映画の中では妻役を演じる、先日結婚した蒼井優について聞かれると「映画の中で夫婦になってせっかく疑似体験に酔いしれていたのに」と話して観客の笑いを誘うも「山ちゃんは大好きですし、会見を見てかっこいいと思いました。山ちゃんにもこの映画をぜひ観てほしいですね」と祝福した。

続く「父の日にあげたいプレゼント」の話題では、稲垣を中心にキャスト全員がMCを務めた森一丁の帽子を話題にして盛り上がる場面が飛び出した。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (MC・森一丁、稲垣吾郎、浦上晟周、芦田愛菜)

メディア各社によるフォトセッションの準備中にはMCの森が「実は会場のどこかに原作の五十嵐先生がいる」と明かし、渡辺監督が「この作品は端的に言うとどんな話?」と聞いた際のこぼれ話を披露するシーンも。五十嵐は質問に対して「たまたまふと海の波間にキュッと魚が跳ねたような“現象”です。本当に一瞬の輝き。それを必然とするか、偶然とするかが大事でした」と答えたという。

“明確な答え”のない映画「その時の気持ちを体全体で感じて」

フォトセッションに続く挨拶では、渡辺監督が「胸がいっぱいでひと言で伝えるのは難しい」と改めて感謝を述べた。「すばらしいキャストにお願いできたとかみ締めています。少年が琉花に何を語り、琉花はその小さな体で何を受け止めたのか。我々の映画が今日初めて観てくださった一人ひとりのものになります。作品を観たみなさんがそれぞれにメッセージを自分の中に落とし込み、持ち帰ってほしいです」

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (渡辺歩監督)

稲垣は大きなテーマをはらむ物語を「自分はちっぽけだけど、宇宙の一部と認めさせてくれる作品」と表現。「“体験型”の映画なので、ぜひスクリーンで観てほしいです」とプッシュした。浦上は「観終わった後で誰かと語り合えるすてきな映画。心の中で深めてほしいです」、石橋は「観終わったとき、言葉で伝えられない感情が体全体に広がります。もう一度観て考え直したくなるはずです」とコメント。

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜)

最後に芦田が「明確な答えのない作品ですので、感じることはそれぞれ違っていいのだと思います。その時の思いを体全体で感じ、大切にしていただきたいです」と締めくくり、盛況の中初日舞台挨拶は幕を閉じた。

【画像】映画『海獣の子供』場面カット

美しい映像と圧倒的なスケールで生命の神秘を描き出す『海獣の子供』。久石譲の音楽と米津玄師の新曲が織り成すコラボレーションにも注目のファンタジックな世界観をぜひ大画面で確かめてほしい。

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 深海 ワタル

イベント情報

映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶

■開催日: 2019年6月7日(金)
■会場: TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7
■登壇者: 芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎、渡辺歩監督
■MC: 森一丁

【写真】映画『海獣の子供』公開初日舞台挨拶 (芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎、渡辺歩監督)

映画『海獣の子供』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『海獣の子供』ポスタービジュアル

《ストーリー》

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こし、長い夏の間、学校でも家でも自らの居場所を失うことに。父が働いている水族館へと足を運んだ琉花は、目の前で魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年“海”とその兄“空”と出会う。そして父から「彼等は、ジュゴンに育てられた」と明かされる。

【画像】映画『海獣の子供』場面カット

明るく純真無垢な“海”と何もかも見透かしたような怖さを秘めた“空”。琉花は彼らに導かれるように、それまで見たことのなかった不思議な世界に触れていく。3人の出会いをきっかけに、やがて地球上では様々な現象が起こり始め、夜空から光り輝く流星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始める。そして、巨大なザトウクジラまでもが現れ、“ソング”とともに海の生き物たちに「祭りの<本番>が近い」ことを伝え始める。“海と空”が超常現象と関係していると知り、彼等を利用しようとする者。そんな二人を守る海洋学者のジムやアングラード。それぞれの思惑が交錯する人間たちは、生命の謎を解き明かすことができるのか。

 
出演: 芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、森崎ウィン、稲垣吾郎、蒼井 優、渡辺 徹 / 田中泯 富司純子
 
原作: 五十嵐大介「海獣の子供」(小学館 IKKICOMIX刊)
 
監督: 渡辺 歩
音楽: 久石 譲
キャラクターデザイン・総作画監督・演出: 小西賢一
美術監督: 木村真二
CGI監督: 秋本賢一郎
色彩設計: 伊東美由樹
音響監督: 笠松広司
プロデューサー: 田中栄子
主題歌:米津玄師「海の幽霊」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
アニメーション制作: STUDIO4℃
製作: 「海獣の子供」製作委員会
配給: 東宝映像事業部
© 2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
 

2019年6月7日(金) 全国ロードショー!

映画公式サイト
 
公式Twitter: @kaiju_no_kodomo

この記事の著者

深海 ワタル

深海 ワタルエディター/ライター

女性向け情報誌で旅・エンタメジャンルを担当し、試写会紹介やタレントインタビューなどを執筆。インタビュー実績は堤真一、永瀬正敏、大森南朋、北村一輝、松田龍平、斎藤工、柳楽優弥、柴咲コウ、北川景子、吉田羊、中谷美紀ほか30人以上。学生時代から地元の名画座に通い、年間50本超の映画鑑賞を15年以上継続中。好きなジャンルはヒューマンドラマ、アクション、サスペンス、ファンタジー。人生を変えた1本は、子どもの頃劇場で鑑賞して映画好きのきっかけとなり、通算30回以上リピートしている『ターミネーター2』。

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