映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』上映記念舞台挨拶レポート
映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』

上映記念舞台挨拶

ガンダムファンの夢物語「シャア・アズナブルの誕生秘話」がここに完結!
ザビ家が全員集合して「ジーク・ジオン」のシュプレヒコールで大ヒット祈願!?

新緑が眩しいGWの最終日。赤い伝説・映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』が待望の劇場公開を迎えたのを記念し、安彦良和総監督はじめ関係者やキャスト一同が東京・新宿ピカデリーに集結。盛大に舞台挨拶が行われた。

【写真】映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』上映記念舞台挨拶

 

登壇者は前述の安彦総監督の他、池田秀一(シャア・アズナブル役)、浦山迅(デギン・ソド・ザビ役)、銀河万丈(ギレン・ザビ役)、三宅健太(ドズル・ザビ役)、渡辺明乃(キシリア・ザビ役)、柿原徹也(ガルマ・ザビ役)、谷口理プロデューサーの計8名。豪華絢爛な顔ぶれで、ザビ家の人間(?)が一同に会するのは、撮影中含めほとんど初めてのことだそうだ。映画本編では権謀術数の渦巻くザビ家だが、舞台挨拶は軽妙な冗談などが飛び交い、実に和気あいあい。アフレコ中の裏話なども思わず聞けたりして、ファンにとっては楽しく夢のようなひと時となった。

イベントレポート

MCに紹介され満場の観客から大きな拍手が鳴り響く中、スタッフ・声優陣が元気よく次々と登壇。4年間・計6作にわたる長編大作「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズを完結させた充実感と自信が皆の顔にみなぎっていた。シャア・アズナブルは例えていうなら「あしたのジョー」の力石徹、「スターウォーズ」のダース・ベイダーのような国民的な名敵役。その誕生秘話にフューチャーした同シリーズを創り上げるのは、並大抵のプレッシャーではなかったはずだ。

まずは主演をつとめた池田さんの挨拶から始まる。「(シャアは)某テレビ局で実施されたガンダム歴代キャラクター部門の総合一位を受賞しまして…」と冒頭からエッジのきいたジョークを飛ばしてくれたが、敵役にもかかわらず多くの人に愛されたキャラクターだと会場の全員は改めて認識する。

続けて出た「(いよいよ最終章の上映を迎えて)とても良い気持ちです!」という言葉は達成感溢れかえる気持ちのあらわれだろう。デギン役の浦山さんも「夢のような4年間」と語り、ギレン役の銀河さんは「(ギレンのモノマネをしながら)闘いはこれからだ!」と語ってくれた。期間限定の劇場公開であるが、その後のDVD、Blu-ray発売まで含めて、手塩にかけて創り上げた完結編を大いに盛り上げていきたいというのが、全スタッフの共通した思いなのだ。

池田さんとともにTVアニメ「機動戦士ガンダム」の初期から声優をつとめている銀河さんは「父の顔も、兄弟たちの顔も新鮮です」と冗談交じりに語ったが、そういう意味ではレジェンドとフレッシュのパワーが入り混じった作品ともいえる。

ドズル役の三宅さんはそのあたりを意識してか「身が引き締まるが嬉しい限り。…もう浮かれちゃって(笑)」と感慨と喜びを隠さない。ガルマ役の柿原さんも「憧れの作品。まさか出演することになるとは新人の頃想像もつかなかった」と自身の声優キャリアを振り返った。

紅一点キシリア役の渡辺さんは「ザビ家(声優陣)が一同に会すのはあまりない、それが逆にザビ家っぽい(笑)」とジョークを飛ばしてくれたが、とてもそうは思えない阿吽の呼吸のやりとりが終始取り交わされ、チームワークの良さも伺えた。

阿吽と言えば、池田さんが最終章のエンディングを観終え「(ファースト・ガンダムという歴史に残る)ドラマはここから始まったんだ」と言えば、安彦監督もシリーズ全体を振り返って「毎回テーマやみどころを聞かれるが、最終章にあたる本作は非常に答えやすい。ファースト・ガンダムにつながっているでしょ」と以心伝心のような発言。国民的なアニメ作品の壮大なプロローグを、ファンの期待を裏切ることなくやってのけた安堵感が二人にそう言わせたかもしれない。

最後に池田さんよりキャスト・スタッフを代表して「おかげ様で最終章を迎えることができました。僕にとってこの4年はあっという間でした、この作品は財産となりました。またいつの日か…どういう形になるかわかりませんが、みなさんにお目にかかることができることを念じています」と次回作への意欲を織り交ぜながら、ファンへの感謝の思いが発信された。

トークイベント終了後にヒット祈願ということで会場全員による「ジーク(ドイツ語で勝利の意味)・ジオン!」の大合唱が行われたが、登壇した8名にとっては4年間の集大成をまさに今、勝ち得た思いであったろう。

[スチール撮影: 坂本 貴光 / 記者: 藤田 哲朗]

イベント情報

映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』上映記念舞台挨拶

■開催日: 2018年5月6日(日) 
■会場: 新宿ピカデリー
■登壇者: 池田秀一(シャア・アズナブル役)、浦山迅(デギン・ソド・ザビ役)、銀河万丈(ギレン・ザビ役)、三宅健太(ドズル・ザビ役)、渡辺明乃(キシリア・ザビ役)、柿原徹也(ガルマ・ザビ役)、安彦良和総監督、谷口理プロデューサー

【写真】映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』上映記念舞台挨拶 登壇者:池田秀一(シャア・アズナブル役)、浦山迅(デギン・ソド・ザビ役)、銀河万丈(ギレン・ザビ役)、三宅健太(ドズル・ザビ役)、渡辺明乃(キシリア・ザビ役)、柿原徹也(ガルマ・ザビ役)、安彦良和総監督

映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』ポスタービジュアル

《ストーリー》

宇宙世紀 0079年1月23日、サイド5、ルウムで、ジオン、地球連邦の雌雄を決する戦いが始まった。圧倒的劣勢に追い込まれたジオンは、秘策である人型兵器「モビルスーツ」で編成した特別強襲大隊を投入し、戦況を一気に逆転させ、大勝利を収める。なかでも、ジオン軍のシャア・アズナブルは、赤いモビルスーツ「ザクⅡ」で戦果を上げ少佐に昇進、“赤い彗星”の異名をとる。ルウム会戦後、地球連邦軍はジオンに反撃すべく“V 作戦”を計画。

その裏側で、サイド7の少年アムロ・レイは自ら行動し、新兵器「ガンダム」の秘密を探っていた。一方、地球の南極大陸でのジオン、地球連邦の両軍の両軍の高官がそろう早期和平交渉の場でルナツーから世界中にある声明が発信される…。

 

スタッフ

原作: 矢立 肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より) 漫画原作:安彦 良和(KADOKAWA「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」より)
キャラクターデザイン: 安彦 良和、ことぶきつかさ
オリジナルメカニカルデザイン: 大河原 邦男
メカニカルデザイン: カトキ ハジメ、山根 公利、明貴 美加、阿久津 潤一
総監督: 安彦 良和
企画・製作: サンライズ

キャスト

シャア・アズナブル: 池田秀一
アムロ・レイ: 古谷 徹
デギン・ソド・ザビ: 浦山 迅
ギレン・ザビ: 銀河万丈
ドズル・ザビ: 三宅健太
キシリア・ザビ: 渡辺明乃
ガルマ・ザビ: 柿原徹也
ガイア: 一条和矢
オルテガ: 松田健一郎
マッシュ: 土屋トシヒデ
ヨハン・I・レビル: 中 博史
マ・クべ: 山崎たくみ
セイラ・マス: 潘 めぐみ
カイ・シデン: 古川登志夫
ブライト・ノア: 成田 剣
フラウ・ボゥ: 福圓美里
ミライ・ヤシマ: 藤村 歩
ハヤト・コバヤシ: 中西英樹
リュウ・ホセイ: 田中美央
ナレーション: 大塚明夫
 
配給: 松竹
 
© 創通・サンライズ 
 
2018年5月5日(土)より、全国35館にて劇場上映 (4週間限定)
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @g_the_origin
公式Facebook: @G.theORIGIN

この記事の著者

藤田 哲朗映画ライター・愛好家

大手出版取次会社で20代後半より一貫してDVDのバイヤー/セールスの仕事に従事する。
担当したクライアントは、各映画会社や映像メーカーの他、大手のレンタルビデオチェーン、eコマース、コンビニチェーンなど多岐にわたり、あらゆるDVDの販売チャネルにかかわって数多くの映画作品を視聴。
プライベートでも週末は必ず都内のどこかの映画館で過ごすなど、公私とも映画づけの日々を送っている。

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

【バナー画像】日本アカデミー賞
ページ上部へ戻る